運気は外壁から?
3年前に家の塗り替えをしたばかりなのに、再び家の塗り替えをすることになったのは、母親が占いにハマったからだ。
母親、「お父さんの仕事が上手くいかないのは、家が暗いから」
私の家は、白色に黄色が混じったクリーム色、何処にでも多くある色。
父親、「家の色なんて関係ないよ。塗り替えをしたくらいで業績が良くなるなら、誰も苦労はしないよ」
母親、「してみないと分からないでしょ」
家の塗り替えをするのに足場が組まれると
近所の人、「今度は何をするの?」
近所の人がそう言うのは、母親はオカシナ人と思われているから。
私、「家の塗り替えをするんです」
近所の人、「またするの?」
私、「そうなんです」
近所の人、「大変ね」
家の塗り替えに来てくれたのは、前回と同じ業者さん。
父親、「日曜日に塗り替えをするなんて、近所の人にも業者さんにも迷惑だろ」
母親、「仕方ないじゃない、今日は今年一番の良い日なんだから」
業者さん、「作業を初めて宜しいでしょうか?」
母親、「午後からにしてくれる」
午後からの作業になると、予定が狂った業者さんは、退屈なのか乗って来た車の中で寝てしまった。
家の塗り替えが始まると、私の家のことは町で話題になった。
私、「塗り替えは辞めよう」
父親、「お父さんも、そう思っているんだけどな」
塗り替えられると、私の家を撮影に来る人が現れた。
春になりクラス替えが行われると、好きな男の子から「君って、真っ黄色の家に住んでるんでしょ」と言われ恥ずかしかった。
家を真っ黄色に塗り替えたことが良かったのか、父親の会社の業績は良くなり、初めて家族で海外旅行をした。