予想と全然違ったけどかえって私好みになってくれた外壁塗装の話。
私が家族と住んでいる一軒家は元々よく分からないようななんとも言えない赤茶色の外壁をしていました。
私は嫌いでは無い色でしたが、家族は好きではなかったようで、その上中古で購入したこの家は買った時点で築二十年越えていたので、そろそろ壁を塗装し直した方が良いという話になりました。
母と私で相談して、決まった壁の色はダークブラウン。とはいえ茶色味の強い色でした。
程なくして工事が始まりましたが、玄関前に組まれた足場は150cm程の私の身長より小さくて、二日に一回は誰かが頭をぶつけ、駐輪用のテントのようなものと外壁が近く、学校に行くにも自転車を出すにも一苦労で、しばらくのあいだは大変な生活を強いられることに…。
数ヶ月経ち、やっと工事が終わった!!と思えば、目の前にある私の家は、ブラウン味のない真っ黒けっけな家に様変わりしていました。それはもう夜には見えなくなるほどに。
部活の関係上先輩や同級生が来ることも少なくなかった私の家は、住所と特徴を相手に教えても「Googleマップには赤茶色の家しかない」と言われ、「最近塗装して真っ黒になりました」と毎度修正して、いざ来た人達は「いくらあんたが黒が好きだからってこれは…」と的外れに引かれることも少なくありませんでした
タイトルにある「私好み」というのは、私は黒が大好きで、私服は黒しかないし、外壁も実は、1番黒に近い色にしたくて選んだし、母も「いずれこの家に住み続けるのはあんただろうから、あんたの好きな暗い色にするといい」と、そういう理由で決められた色でした。
こうして、予想外にも私得にしかならない家が出来上がったわけです。